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「何やってるんだ?」
そんな事をしているうちに、開堂もシャワーを終えたらしい。同じバスローブを着て、濡れた髪をタオルでガシガシ拭きながら出てきた。髪から零れ落ちた水滴が首筋を濡らす。もう見慣れた顔なのに、いつもとは別人みたいだ。
「何か飲むか?」
「ううん、大丈夫」
「そうか」
それを合図に、体がふわりと浮き上がる。驚く間もなく優しくベッドに横たえられた。
「おっさ……」
最後まで呼ぶ事はできなかった。顔が近づいてきたかと思うと、唇に柔らかい感触が触れる。角度を変えて何度も触れ合ったかと思えば、今度は唇を舐められ自然と口が開いてしまう。
「おっさっ、んっ……」
「ユキ……」
口の中を蹂躙され、舌と舌とが絡み合う。目を開ければ、目の前におっさんの顔。その細められた目がうっとりと優しくて、粘膜と粘膜が触れ合っている筈なのに嫌な気持ちは全くない。
必死に息継ぎをしている間に、ふと胸元に空気が触れた。頑張って下に視線をやると、おっさんの大きな手が包むように胸に触れるところ。触れられた瞬間、自分の体とは思えないくらい体が跳ねた。
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