二、

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「綺麗だな」  開堂はうっとりと呟いて、ユキのバスローブを脱がせにかかった。傷一つない白い肌を大きな手と舌が丁寧に這う。その手つきは壊れ物でも触れるかのように繊細で、どこまでも優しい。 「ユキ、大丈夫か?」 「う、んっ……」 「声我慢せずに出せ」 「おっさ、それやだぁっ」  胸の先端を咥えたまま話す開堂に、ユキの声は更に震えた。  こんな感覚知らない。背筋に走る感覚は止まらないし、感じた事のない火照りが全身を襲う。足を擦り合わせたいのに、間に開堂がいるせいでそれもできない。 「大丈夫だ」  身悶えるユキに開堂は優しく言い聞かせる。 「気持ちよくしてやるから、素直に感じてろ」 「うんっ……」  頷くと同時に膝を割り広げられた。  ♦︎  開堂はどこまでも優しく快楽へと導いてくれた。  最初は平時の癖で何とか表情や声に出さないようにと唇を噛み締めたユキも、その度に唇をなぞられ、髪を撫でられ、囁かれて、次第に素直に喘ぐようになった。開堂の愛撫に身を委ねると、それはまるで快楽へ導いてくれるゆりかごのようで。心地よくて、他には何も考えられなくなる。
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