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銃声を聞きつけて集まって来たのだろう、外がだいぶ騒がしくなってきた。
「ボス! 大丈夫ですかっ⁉」
「くそっ! 開かねえっ!」
でも、今は昼真っ盛り。任務がある人は任務中だし、別に家がある人は帰っている。
「ちっ!」
「ロックは⁉」
「中からじゃねえと外れねえっ!」
いるのはここに住んでいる昔からの幹部達。巻き込んでもいい奴らばかりだ。
「あなたに命じられてたくさんの人を傷つけました」
次に狙うのは左足。
パンッ
こちらも一回で当たった。両足を撃ち抜かれたボスは、椅子から転がり落ちて床をのたうち回っている。でもまだ足りない。
「ユキ! やめるんだ!」
「たくさん、殺しました。悪い人だけじゃなくて、何の罪もない人も」
這って逃げようとするから次は右肩。
パンッ
「あぁああああっ!」
これも当たった。組織で鍛えられた腕でこの近距離。外すわけがない。
「ユキ! やめろっ痛いっ! やめ、やめてくれ! 自由が、自由が欲しいんだろうっ⁉ わかった! 自由にしてやる! だからやめてくれえっ!」
「ボス、あなたが言ったんじゃないですか。戸籍も何もない、他に生きていく術もないって。自由になったって仕方ないでしょう?」
次は左肩。
パンッ。
これはボスがのたうち回ったせいで掠るだけになってしまった。
「なら何が望みだっ! 何が望みなんだっ!」
「……もう悪い事をしたくない」
「やめっ、やめていいからっ!」
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