第2話 「天岩戸」

1/2
5人が本棚に入れています
本棚に追加
/6ページ

第2話 「天岩戸」

 "元始、女性は太陽であった"というのは女性解放活動家 平塚らいてうの言葉である。らいてうは 大正から昭和にかけ、女性の権利獲得に奔走した人物であるが、一説には 彼女の念頭に 皇祖神 天照大神の存在があったとも考えられている。  かの女神は、同じ三貴神の一柱 スサノオの暴虐に耐えかね 岩屋に隠れているが、以降、世界は 深淵の闇。その後、八百万の神々の尽力によって 天照大神は 岩屋から出てくるが、これにより世界は光を取り戻した。この経緯から、かの女神は太陽神であったと思料されている。  なお、この結果として、荒ぶる神 スサノオは天界から追放されている。  この物語は「天岩戸」神話と呼ばれているが、その名称は高度経済成長期の景気の呼称にも用いられている(岩戸景気)。日本神話や古代の事跡・慣習などは、私達が気付かないだけで、日本人の生活の中に入っていた。
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!