蓮の音 - はすのね -

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 私はそうかもしれないと、頭を柔らかくして考え直した。私の希望としては、家づくりに関わりたいのであって、建築家になりたいわけではない。  私は、どんな大学でそういう学科があるのか調べた。昔で言う家政科が分かれて、住まいの関連の学科になっていた。  納得した私は、文系を選択することにした。理系の藍ちゃんとは、クラスが別になる。 「でも、はす音との友情がおしまいになるわけでないから」 「ああん。藍ちゃんたら、何て嬉しいこと言ってくれるのん! でもなあ。藍ちゃんの数学脳が少しでも私にあったら良かったのに」 「えー。私からしたら、はす音の国語あたまの方が羨ましいよ」  そうなのだ。私の得意科目は、化学と生物と国語で、英語と社会系は普通。数学は地を這う。中学時代はそれほど悲惨な点数でもなかったのに、高校に入ってからはさっぱりだ。やっぱり根本的に理解してなかったんだと思う。  そもそも、何で理系と文系の二手に分けるのか。私みたいな成績の人間だっていると思うけどな。    
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