猿の黄金

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・・天正12年(1584年)9月9日大阪城・・  殿!!殿!!朝廷からの書状が届きましたぞ!!  「秀次、お主が中を読んでくれ。おそらくわしへの朗報じゃろうが」 「御意!!右の者従三位権大納言に任命する」 なんと!!わしが、このわしが、百姓上がりのこのわしが従三位権大納言とな。ワハハハ!!公卿じゃわしは公卿じゃ。おもえば信長様に拾われ、猿と言われ可愛がられ、さんざんと信長様へのご機嫌取りをし、必死に自分を偽りながらも天下を虎視眈々と狙ってた結果が見事花開いたわ!!これで全てはわしの計画通りじゃ!!    「はっ!上様!!次はいよいよあの位ですな。もはや天下統一も果たしこの大阪城も完成し、あとは天下万民の隅に至るまで上様の権威を知らしめる必要がありますな」 うむ!秀次よわしは関白の地位を必ず近いうちに手に入れてみせるわ。
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