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3人の落下者
お話を整理すると、湖のような美しい街に、少なくとも、3人の落下者がありました。
1人目は、中里まこ。まこは、独身で寂しい生活から、このおとぎの国へ落ちて来た、現代人。
2人目は、王子。大人になった王子の国では、戦争が始まり、神に願った王子は、子どもの時に読んだ絵本があるおとぎの国へ、落下・着陸。
3人目は、紅子。お芝居が好きで、女優を目指していた紅子は、オーディションに落ち、彼氏にも振られ、このおとぎの国へ迷い込んだ、昭和の人。役の名前が多くて、自分の本当の名前を忘れている。
そして、4人目は、デイジー。王子が願い、思いこんでいるために、絵本の中からおとぎの国へやってきた、架空の恋人ドロシー。本当は、おとぎの国の花屋の娘。
不思議ですよね。「少なくとも3人の落下者」というのは、みんな、自分のほかに数えて、「3人」と言う意味なの。だって、誰もが、特に女性陣は、自分がおとぎの国のお姫様で、自分の「おとぎの国」だと思っていますからね。
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