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ハッと目が覚める。
ベッドの上だった。
覚醒しきっていない脳が、すべて夢だったのだと認識するまで、そう長くはかからなかった。
(縁起でもない…)
そう考えてから、アキラは不思議に思った。
不安を掻き立てられるような、とても不快な夢を見た。それは確かなのだが、詳しい内容が思い出せない。思い出そうとするほど、砂で出来た城のようにホロホロと崩れていく。
(まあいいか…所詮夢だ)
今日は受賞者コンサート当日だ。顔を洗って、朝食を食べて、準備をしよう。
今日が本当の再会の日になることを願って。
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