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【 第三話: そこにいる 】
「ははは、何だ? くすぐったいぞ……」
俺は、一旦シャツを脱ぎ、シャツの背中の部分を確認した。
しかし、やはり、やつはいなかった……。
「どうなってんだ……。どこまですばしっこいやつなんだ……」
すると、俺の背中で何やらモソモソと動くものが感じられた。
俺は、咄嗟に自分の背中を右手で強く平手打ちをした……。
『バチン!!』
すると、俺の右手と背中が、何かを押し潰したような嫌な感覚に陥った。
「げっ! 何か潰れたぞ……」
俺は自分の右手を見た。
何か得体の知れない液体が付着していた……。
その瞬間、またしてもあの悪臭が俺の鼻をついた。
「く、臭っ!! お、おぇ~……」
俺は、思わずさっき食べた朝食をリバースしそうになった。
そして、洗面所の鏡まで行き、自分の背中を確認してみると……。
「う、うわぁーーーーっ!!」
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