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第1章【孤独】
僕は、現実が嫌いだ。
昔から僕には困難がある度、現実から目を背け、そして幻想に逃げ込むばかりだ。
僕は、頭オカシイ人だ。
他人から見て僕は、ただ道外れの考え方をし続けている変人だ。距離は置くであろう。
僕も自分の考え方を嫌がってはいた。
でもその時の僕にはどうすることも出来なかった。それは僕の脳を騙した。
意味のない考え事。意味のない幻想。
それが「孤独」という魔物から逃げる唯一の手段でもあった。
「孤独」という言葉を聴くと、「友達が居ないのか?足りないのか?」と言われたら、そうでは無い。むしろその逆だった。
でも魔物からは逃げれなかった。
僕の潜在意識がそれを恐れ、不安になり、架空の存在を僕の脳に植え付け、何年も騙し続けてきた。
僕には「逃避」という手段がある。
それが僕を魔物から引き離してくれる。
問題解決にならなくても、僕の場合、それでわざと脳に錯覚させないと、僕は魔物にやられてしまうのだ。魔物に挑めるほど強い勇者ではない。
自分が恐れる「孤独」と、世間で知られる「孤独」は違うものだから、例えアドバイス貰っても喜べない。
僕は決して、一人でいることにその寂しさや悲しさ、あるいは虚しさに恐怖を感じているのではない。
一人でいることに、「認知の恐怖」と「空白の不安」に対して、恐れているのだ。
僕の脳と心に孤独でいることを認知させては行けない。僕の精神が持たなくなるだろう。
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