第1章【孤独】

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賑やかとはいえ学校の駅のホームはあまり気に入ったことはない。説明のつかない雰囲気を常に感じていた。 どんな人がいるかはぼんやりしていてよく見えなかった。 見たくもなかった。 心の中で理由もわからずに苛立ちを覚え、そしてまた階段を掛けおりた。 ホームにいる数秒の間に僕は様々な嫌な感情を覚えた。 こんな朝が毎日続いていたのだ。 繰り返し同じ仮面を使いっぱなししてるものだから、この仮面も少し錆びてきている。 まだ一日が始まったばかりとゆうのに、心の中はもうすでに疲れきっている。 人々の存在自体は嫌にはならない。賑やかではあることは昔から好きではある。それでも学校だけはいい気分になったことはない。もしかしたら僕は知らないうちホームにいた時からすでに魔物に怯えて嫌気を覚えていたのかもしれない。 僕は謎の緊張感と微妙に顔にでる苛立ちをおさえ、少し錆びた仮面を被り直し、学校までの丘を歩いていくのであった。
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