過去

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将来家業を継ぎたくないと、反抗してる訳じゃないのだから、寛太が大学で何を学ぼうが許してあげれば良いのに… 寛太とは自分達の将来を、商店街のビジョンを話し合うとこから始まった交際だった。 チイ兄や佑が好きなサッカーみたいに、スピード感のあるガツガツした波長じゃない彼。 チイ兄の彼女を見て、折れていた私の心に丁度良かった。 そんな経緯を、佑にそのまま返信した。 すると、 「それ、めっちゃ最近?」 と来た。 最近と言えば、最近だ。 足を捻って、佑と同じ整形外科に通い始めた頃だったから。 「そうだね」 とだけ返す。 それきり佑から暫く音沙汰が無かった。
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