夜の住人

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 引きこもりの、夜に住む者であるけれど、生活は楽しくないわけではない。  病気もしていない。こういう者にありがちな、鬱病なんかのメンタルを患っているわけでもない。  趣味のゲームは楽しいし、そういう仲間となら多少は話すことができた。  なにしろ実際に会うわけではないし、継続的に付き合う人間関係でもないのだから、気楽そのもの。そのときだけ楽しく会話が過ごせて一緒にプレイができたらいい。  そりゃあこれだけ日光を遮断して、運動もしなくて、おまけに炭水化物ばかりの食事ばかりで、不健康極まりない生活をしているのだから、いつかはなにかしらの病気になるだろう。  でもそれは『今』じゃない。いつか、まだ先のことである。  それなら別に構わない。  そもそも死んだって構わないのだ。この世界に執着なんてないのだから。  苦しまずに死ねるのなら、それが一番幸せかもしれない、とすら思うのだった。  健全なのか不健全なのか、よくわからないメンタルである。  でもそこそこ幸せ、ではあるのだろう。多分、少なくとも、自分ではそう思えていた。
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