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「あっははは! まぁそうだよなー」
催眠術にかからなかったことを気にするでもなく、キョージンは爆笑する。
頭がかくんと落ちたとき、「もしかしたらいけたか」と思ってしまった気恥ずかしさがじわじわ沸いてくるのを苦笑いでごまかしながら、椅子に背中を預けた。
「でも神ちゃん、ちょっとそれっぽかったよ?」
「言うな。黒歴史だ……」
だいたい一日で催眠術が習得できるなんて、虫のいい話があるわけがなかった。
桑田さんは「もう一日欲しいな。うん、また来てよ〜」とか言ってたけど、二日でも無理だろ。マジックと同じだ。どうせハッタリのテクニックに時間をかけるだけだろう……。
「ねえねえ! 何してるの!? 夢斗のマネ?」
くだを巻いていたおれたちの席に、鈴を転がすような声が降ってきた。
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