自覚

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「やばい。怖くて返事見れない……。美奈、読んで!なんて書いてある?!」 「志桜里……私は今、中学生の初恋を見ているのかしら……」 呆れた美奈は、ため息を一つ落として渡されたスマホを手にする。 「えーと、なになに?…………ねぇ……、進藤さんて、こんなキャラだっけ?」 「……え?どういうこと?」 美奈から見せられた画面には、 『オッケー!いいよ~!今、ココ↓で飲んでるから来てくれる?』 とあり、地図が添付されていた。 放心してしまう。 これ、本当に進藤さん? 「なんか、違う気がする……」 「う~ん、なんかよくわかんないけど、行ってみようよ!」 「え?大丈夫?なんか騙されてないかな?」 「だってさっきの連絡先、進藤さんの連絡先で間違いなんでしょ?とりあえず行ってみよ。やばかったら帰ればいいし。ほら、私も一緒に行くから」 なんだか腑に落ちないが、美奈も一緒に来てくれるというので、ドキドキしながら指定する場所へ向かう。 「店の中に入れってことかしら?」 そう言いながら居酒屋に入り、進藤さんを探す。 二人でキョロキョロしてたら店員さんがやってきた。 「らっしゃっせー!二名様ですか?」 「あ、いえ、人を探してまして……」 「もしかして横田様ですか?」 「え?はい、そうです」 「お聞きしてます。こちらへどうぞ。お連れ様ご案内しま~す!」 そう言って奥の座敷へ連れて行かれる。
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