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チラッと志桜里を見ると、なぜか上半身を起こしている。
「どした?」
「……みず…」
ああ、そっか。
ミネラルウォーター持ってきたのに、飲む前に服を脱ぎだしたから飲んでなかったもんな。
そう思って、ヘッドボードに置いてあったペットボトルを手に取り、キャップを緩めて志桜里の目の前に持ってく。
すると、なぜかベッドをおりようとする志桜里。
待て待て待て!なんで?!
そんなことしたら、下着姿が丸見えになるじゃないか!
水を飲むから、と言ってベッドを下りようとする彼女の行動が疑問だったが、酔ってる人の行動は理解できないもんだしな、と思って深く考えず、その場で飲むことをすすめる。
ペットボトルを手にした志桜里が、飲もうと口をつけるも、端からこぼれている。
「ああ、ほら!こぼれてるよ!」
零れた水が顎から胸元に垂れていて、ちょっとエロい。
「らったら、しんろーがのましてよ」
は?!
飲ませろって、……どうやって?
え?まさか…
口移し??
いや、ダメだろ!それは!
でも…人口呼吸と同じと考えて……
いいのか?!それ!
いいんだな?!
キスできる口実ができたと思って、ちょっとドキドキしつつ、水を口に含む。
それから、志桜里の顔を少し上に向かせて口移しで水を飲ませる。
彼女の唇が柔らかくて、そのまま普通に彼女を求めてしまいそうになる。
「…ん、……もっと」
キスを要求されているのかと勘違いしそうになった。
もっと水が飲みたいってことだろ、と必死に自分に言い聞かせる。
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