回顧

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が、ひとつ思い出した。 「あ!それに!ゴムとか準備してたみたいだし!それってやる気満々だったってことじゃない!」 そうだ。よくよく考えれば、準備されてたのが気になる。 「ちゃんと避妊してくれてんじゃん。ナマでヤられちゃうよりよくない?」 「そう、かもしれないけど。急にそういう流れになったにしては、準備良すぎでしょ?普段からそういうことやってて、常に持ってるってことじゃないの?」 「彼の家だったんだから、家にあったんじゃないの?」 そうか、家に… いやいや、でも… 「それって、普段は家で使ってるってこと?そういう女の人が他にもいるってことじゃん」 「そうとは限んないでしょ。むかし、彼女がいた時のやつかもしんないし」 「元カノと使ってた残りってこと?あ!てゆーか、そうじゃん!彼女がいるかもしんないじゃん!」 「いないって聞いたけど」 「……あ、そう」 彼女がいるのに私に手を出した、という仮説はあっさり却下されてしまう。 だからと言って、ほかに遊んでる女がいないとは限らない。 「そもそも、泥酔してる女に手を出す時点で許せない」 「でも女に迫られて拒否できる男がいる?」 「私が迫ったって言いたいの?」 「違うの?だってあんなに寄りかかったり、しなだれかかったりしてさ、帰りだって、私には帰れって言って、わたし、しんどーさんとかえるぅ~、だもん。キレそうになったわ」 「うぐっ」 ホントに私がそんなこと言ったのだろうか。 ……信じがたい。 美奈のことだから、話盛ってる可能性もあると思うけど。
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