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首謀者と思われる人物は、
どうも特徴から
知っている人のような気がしていた。
しかも、同級生のような感じはしていたが、
変に刺激するのも良くないと思い、放っておいた。
何人かいる犯人たちは、
各々機関銃のようなものを肩から下げている。
命があり、かつ、
店員とは違い拘束すらされていないこの状況が、
全然幸せなのだろうと思うことにした。
要求がなかなか呑まれないのか、
首謀者は目だし帽を自ら剥ぎ取ると、
やや苛立ったように床に叩きつけた。
隠す必要性もないと思ったのだろうが、
わたしには確証に至る決定的なものであった。
やはり、同級生の久我橋だった。
こいつは昔からやんちゃで、
虐める側の人間だったのは覚えている。
いい印象はない。
実際に昔はわたしも虐められていたものだ。
だが、スポーツだけは優秀な成績を収めるので、
学校側からはそこまで悪い印象を受けないという、
同級生の中でもホントに嫌いなタイプだった。
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