異世界細菌

初めての冒険

「コウモリ討伐15匹」
証拠として15匹、もしくは対になる羽を15セット持ち帰る事

こんな事が書かれていた

「コウモリって、見たことないのですが…」

「あ、こんな感じのです」

スラスラと絵を描いてくれたけど、落書きのようなイラストに僕は困惑した

「どこに居ますか?」

「その辺の洞窟にいますよー」

「それって…」

「あ、はい依頼じゃありませんよー
うちのギルドからのテストですね
ですが、報酬と言うか、祝金は出ますので」

なんとなく、わかっていたけど
冒険者初心者ってここから始めるものなんだってガッカリしながら、僕は近場の洞窟に向かった

時間は既に15時…
今日中に、依頼終わらせたいなー…なんて思いながら、松明を使い、15メートル程進むと、コウモリが、群れを作る様に天井に止まっていたので、僕はグラビデ（重力魔法）を唱えた

コウモリ達は、あっさりと地面に落ち、気絶したので、すかさずフリーズン（冷凍魔法）を唱えて凍らせた

その後フリーバックに落ちている冷凍コウモリを、100匹程入れたのだけど
まだ10分も経っていないので、僕は興味ある奥へと進んだ

ギルドって、初心者冒険者をそのまま受け入れてスタートを楽にできる様に応援してくれるシステムだと思った僕は、お土産って言うかお返しをしたくて…

ストレートな道をどんどん進んだ

最初のコウモリ意外は何も出てこない

30分くらい進んだ辺りで、松明が限界に近づいたので、僕はライト（光魔法）を仕方なく使った

松明より広範囲に光が飛ぶのだけど、洞窟では逆に自分を照す目印にもなり、危険は多い

力を抑え込めばライトは僕の周りを15メートル円形に囲むくらいだが、未熟な僕は抑え込めれず、不安定な魔法は、逆にチカチカと、消えかけの照明の様に点滅する

それは、目印どころか自分の居場所を教えるかのように…

それを見たのか、わからないがシシカバブと言う豚?猪?の様なモンスターが一直線に僕に向かっ来た

道筋が遠くからはっきり分かったので、当然の様に僕は交わしたのだが、シシカバブは、そのまま洞窟の壁に突進した

倒れるシシカバブに僕はフリーズの魔法を唱えて凍らせるとフリーバックに入れた

洞窟の壁にヒビが入ると、崩れ落ち、新しい道が開けた　

今の時間は17時…
どうしようか迷いながら、僕はリタイア（離脱）の魔法を唱えた

一瞬でダンジョンの入り口に戻る魔法

とりあえず、今回のミッションはクリアできたし、これで帰ろうかと…
2時間程のダンジョンだけど、今は無理しない

僕は初心者だし
ダンジョンから出た僕は、リターン（帰還魔法）を使い、街に戻った