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向日葵
ひまわりは、太陽を追いかけながら咲く。
花言葉は、色によって色々だが私は黄色が好き「憧れ」「あなただけを見つめてる」
開花期は、七月から九月に咲く。
なぜこんなに私が詳しいかと言うと私はこのひまわりが大好きだから。
小さい頃祖母の家の庭に沢山咲いていた、夏はひまわりを見ながら祖母と二人、スイカやアイスを、頬張った事を思い出す。
涼しげに風鈴が鳴りセミが耳いっぱいに鳴いて空は青く澄み渡り、入道雲が空いっぱいに広がっていた。
そふは二年程前に病気で他界し、今は祖母一人、この家で住んでいる。
私は夏になるとこの家へ泊りに帰ってくる。
それを祖母は楽しみにしてくれているが、最近祖母の体調が良くないと母から聞き私は、少しの間祖母と一緒に住むことにした。
私は、祖母の事が誰より大切で大好きだった。
そんなある日、祖母が庭で水やりをしていた時だった。
庭の方から(ドサッ)と聞こえて来た、私は急いで音のする方へ行ってみると祖母が倒れていた。
私は救急車を呼び病院へ行った。
すると、病院の先生から祖母の病態を聞き私は驚いた。
病名はガンだと言われ、余命一ヶ月と言われた。
私は言葉が出てこなかった。
祖母の病室に行くと目を覚ましていた。祖母は寂しそうな顔で外を見ていた。
そのまま入院だと言われ準備を取りに帰ると言うとふと庭に咲くひまわりが目に入った。
一輪取り祖母の病室に飾ると、すると祖母は微笑み掛けて来てくれた。
その日から毎日祖母の見舞いへ病院へ行っていた。 ある日、祖母が私に「もう毎日来なくてもいいよ。」と細い声で言った。
私は「どうして?」と聞くと祖母は「疲れるだろ?」と窓の方を向いた背中は寂しそうに見えた。
私は、それでも見舞いに通った。
少し日が経ったある日、「もう来ないでくれ」と祖母に始めて怒鳴られた。
でもその声は震え寂しい気持ち、申し訳ない気持ちが伝わって来た。
それから数日後、祖母は祖父の元へ旅立った。
沢山のひまわりに囲まれながら行ってしまった。
祖母の家は私が住む事にした。
思い出がたくさん詰まったひまわり畑の家で日々祖母との事に思い出しながら。
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