濡れ衣

不登校

　夕飯を買い終わると、家の前には大量の紙切れがばら撒かれていた。それらをよく見てみると、全て「死ね」、「逃げるな駄犬」などの暴言であった。

　「駄犬」という暴言があったことから、私は誰の仕業なのか直ぐに分かった。夏木たちがやったのだろう。

　嘘でしょ……。学校から逃げても苛められるなんて。一体私はどうすれば逃げられるの?　学校に行っても家にいてもどうせ苛められる。じゃあ、どうすればいいの?

　しかも、クリスマスイブになるとお父さんとお母さんが帰ってくる……。もしお父さんとお母さんがこんな物を見つけたら絶対に苛められていることがバレてしまう。どうやって隠そう。

　私は紙切れをかき集めて、手では持ちきれない量だったので買い物袋に入れて持って帰った。

　紙切れを自分の部屋のゴミ箱に入れると、私は死んだように自分のベッドに寝転んだ。