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「う…ここは…って、魔王!?…でも、さっきよりかは弱くなったような…。」
「そこの奴に弱めさせられたのだ!!」
「そこの奴…あ、ヌルさん。」
「よっ、ローレス君。」
ローレスが目を覚ましました。
後の三人もぼちぼち目を覚ますことだろう。
「えっと…どういう状況ですか?」
「神の助けによって、ローレス君達が助け出された際に魔王も一緒に来ただけの事よ。」
「えっ!?それは不味くないですか!?」
「何が?」
「何がって…ヌルさんの場所を魔王が襲って来ているんですよ!?」
「魔王…ああ、あれか。」
捕縛によって全く動けなくてぎゃあぎゃあ喚いているあれに指を指す。
ローレス君は魔王をあれ扱いしていることに驚いている。
「…ヌルさんって強いんですね。」
「まあね。」
「ひょっとしたら魔王も倒せるんじゃ…?」
「ローレス君は魔王があまりにも強かったから、諦めるのかね?」
「えっ?ええと…はい。正直、勝てる気がしなかったので。」
「正直でよろしい。…それじゃあ魔王、これを食え。」
「…なんだそれは?そんな得体の知れない物など…がぼっ!?」
勇者が諦め宣言をしたので、代わりに魔王を倒してあげることにした。
まずは適当な破壊からだね。
「う…ううん…ここは…ヌルさんの…。」
「いてて…またここか…。」
「…生きてる…ということは、またか。」
「それには及ばないよ、勇者が諦め宣言出しちゃったから。」
勇者の仲間達に勇者の諦め宣言を聞かせると、仲間達は安堵の表情を浮かべた。
やれやれ、よっぽど嫌なんだな。
「ということで、皆それぞれの場所に帰って良いぞ。」
「そこで苦しがってる魔王はどうするんですか?」
「後で封印しとくから問題ないよ。」
「…そうか、なら…帰るか。」
「世話になったな。」
途中で仲間になった二人はゲートを通って帰っていった。
ローレス君とルーク君と竜くんはどうするかな?
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