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翌日の早朝、鳥のさえずりと腰の強烈な痛みで目が覚めた。
「……あっ…うぅっ……クソ痛てぇ……。」
ベッドの隣にはすぅすぅと寝息を立てて寝ているカイリの姿があった。
クソッ!1人だけ気持ちよく寝やがって!!
もう金輪際会わねぇ!!そう心に決めながらさっさとベッドから起き上がったが、あまりの腰の痛みにすぐ崩れ落ちた。
「……痛ってぇ!」
「…キョウさん、何してるんですか?」
その音で目が覚めたのかカイリが声をかけてきた。
「お前のせいで立てねぇんだよ!!」
情けない姿を見られ、恥ずかしくて仕方なかった。
「す、すみません!昨日あまりにも気持ちよくて凄くがっついちゃって…。とにかく、まだベッドでゆっくり休んでいてください。」
そう言うとカイリは俺を容易く持ち上げ、ベッドに寝かせた。
「…あ、ありがとな……。」
「いえ!何かあったら言ってくださいね!」
そう言うと彼はニコッと笑みを浮かべた。
昨日とはまるで別人みたいだった。
「そういえばキョウさん、昨日のこと覚えてますか?」
突然の質問に俺は戸惑う。
「え、昨日のこと?」
「はい。俺との性行為のことです。」
「ぶふっ!!」
あまりにもストレートで吹いてしまった。
「な、何言い出すんだお前は!!」
「すみません、つい気になって。それでどうですか?覚えてますか?」
「……うっすらとなら…。変な器具沢山使うせいで頭おかしくなるわ、ベッドはびしょびしょにしちゃうわ、お前は性格変になるわ……」
俺がそう話している時、ふいにカイリの目が変わった。
そして、俺の話を遮る。
「あぁ…やっぱり?俺やっぱり変だった?だよな。おかしくならないわけがないよな。」
そう言って爆笑するカイリを見て、俺は冷や汗をかく。
え、何?こいつ、一体どうしちゃったんだよ?
昨日のような性格になった彼は、とても怖かった。
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