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人質
御曹司の恋人を人質にとって、早1週間が経過した。
最初こそヒステリックを起こしていた人質も、拳銃と脅し文句で随分と穏やかになった。
「やぁ 気分はどうだい。お嬢さん。」
「とても最悪だわ。」
「腹が減っただろう。」
サイコパスは、人質の前にハンバーグ・ステーキを差し出す。
ジュージューと 食欲をそそる香ばしい煙が立ち込める。
よほど空腹だったのだろう。ステーキを一口食べた彼女は涙ぐむ。
「・・・これ・・・普通の肉じゃない・・・」
「君の身代わりになった彼氏の肉さ」
サイコパスが微笑むと、彼女は泣きじゃくった。
「あぁマイケル!!ついに一緒になれるのね!」
5分後 皿は空っぽになった。
サイコパスはニヤリと笑って自室に戻ると電話をかけた。
「交渉成立だ。随分良いやつをよこしてくれたな。
女がいると仕事もはかどりそうだ。
もう1つ。
マイケル、お前今すぐこの街から離れろ。」
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