世界で一番甘くてしょっぱい初恋の話。

一話 これを人は初恋と呼ぶのだろう

　もっとキレイできらきらした男の子と付き合いたい。
　けどさ。
　いないんでしょ。それぐらいわかってるよ。もう高校三年生だもん。

（卒業したら花嫁修業だし……進学しなくてもいいっていうだけいいけどさ）

　行きたい学校もないし、まあ進路に関して不満はないけど。
　それでも、やっぱり結婚前提の人生にため息が出る。
　つまりはさ、そーいうことじゃん。
　子供作るんでしょ？

　……いやだああああああああ！
　絶対いやだ……！　いやすぎる。変わりにだれか産んでよ。あっ、ほの
かとかいいんじゃない！？　……ってわけにはいかないんだろうけどさ。うん。わかってますとも。