番外-今後とも変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願いいたします。-

2/3
439人が本棚に入れています
本棚に追加
/20ページ
『日下さん、それでですね。―――が……で……』 夜、多岐と通話していた。 いつものように優しい声。 いつものように語られる日常。 語られない愛情…。 「…………」 『――――どうしました?』 「――――やだ」 俺以外と頻繁に会わないで……っ 『日下さん?』 好きって言って……っ 「会い、たい―――ひっく…っ」 電話口でゴクリと喉が鳴ったのが聞こえた。 『今から行きます。いいですね?そのまま家にいてください』 そう言って通話が切れた。 真っ暗になったスマホの画面を見つめて涙が零れた。 やだ……やだよ……。
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!