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It's time for a striptease!
6坪ほどの店内は奥へ続く長いカウンターがあってその前に座席が10ほどあり、向かいにボックス席が3席あった。その内のひとつの前で女は立っていてここの席で待つようにと仕草で合図する。そのまま店の奥まで歩いて行ってスイッチ類をいじって店内を点灯させたあと、女はコートをカウンターの上に無造作に脱ぎ捨てた。ボックス席に腰掛けている俺の目の前を形のいいお尻を見せつけるかのように悠々と歩いて行き表のドアを閉める。カウンターの内から灰皿を持って来て俺のテーブルの上に置くと自分のブラウスの裾を上まで大きくめくり上げて見せ、掌を下に向けて「着替えるから待っててね」の意を伝える。その際きめの細かそうな真っ白な肌が大きく露出し、赤いレースのブラジャーまでが垣間見えた。年甲斐もなく股間の一物が反応する。それを楽しむかのように視線を投げてから女はまた店の奥に行って、今度は控えの小部屋に一瞬消えたあとすぐに手に真っ赤なドレスを持って現れた。俺の右斜め前、奥から3番目のカウンター席にハイヒールを脱いだ足を掛けると、そのままカウンターの上に腰掛けてブラウスのボタンをはずし始める。「おいおい…」と俺は心中で期待と感嘆の声を発した。これじゃ俺一人に貸し切りのストリップショーじゃないか。これは果して突如現れた真昼の白昼夢、幻覚の類に落ちているのではないだろうか…などと体をつねりたくもなるが、いやしかし、例えそれであっても決してつねりなどするものではない。こんないい女のストリップ…本場浅草のロック座でも、まして今俺の住む街、横浜のロック座であっても決してお目にかかったことなどないのだから。
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