336人が本棚に入れています
本棚に追加
序
┈┈「凛子さん、ここにきたらきちんと嫁の役割を果たして欲しいの。親のために。その為にならわたし、なんでもするからね」
凛子が初めて姫子から聞いた言葉だった。
姫子は旦那になった聡の姉、いわゆる小姑である。
今年28になる凛子よりも5つ上で、結婚した旦那、聡からの情報によると離婚歴あり、子供は女の子1人。
住まいは、両親に家を買ってもらい近くに住んでいるとのこと。
そしてお小遣いを未だに両親から貰いながらパート生活をしている。
家のローンも、車の税金も何もかもまだ親にしてもらっている小姑だった。
それが分かっていても凛子は笑顔で応える。
「はい。頼りにしています。お義姉さん、不束者ですが、よろしくお願いいたします」
これが義理両親との同居生活の始まりでもあり、悩ましい人生の始まりであった。
最初のコメントを投稿しよう!