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はーい、と言ってリビングに入り、すぐに幸人を見つける姫子。
「いい子で寝てるじゃーん。姫ちゃんですよ〜」
そう言ってすぐそばにあるガラガラを手に取りあやしだす。
「姫子、多分仕出し屋さんは11時半くらいに来てくれるから。そうしたらこのお金でお願いね」
そう言って義母はお金の入った袋を渡した。
「はいはい。了解です」
そう答える姫子。
┈┈┈┈┈ ピンポン
また玄関からなった。たぶん凛子の両親だろう。そう思って自ら玄関へと迎えに行き、何も言わずに扉を開けた。
……あけると、そこには知らない男性2人と女性が1人いた。……みるからに、言っては申し訳ないがガラの悪そうな輩である。
「お前が姫子か?」
「あの?…なんの御用でしょうか?」
と、突然茶髪のガラの悪い女が凛子につかみかかった。よろめきながら
「ちょ、ちょっと、やめてください!」
といった。
「おまえー!なに人の旦那と寝といてシラコイ顔しとんねんっ!!ぼけ!いてもうたろかっ!」
そう言って凛子を羽交い締めにかかってきた。
騒動を聞き付けて義母がでてくる。
「なにごとですかっ!」
「あー!? 姫子ってやつが私の旦那と不倫しとってん!おまえ、母親かー!」
今度は義母に向かってつかみかかった。
その騒ぎを聞いて聡がでてくる。
「ちょっと、やめてください!暴力はやめてください!と、とにかくこの人は姫子じゃありません、中に入って話をしてください!」
「ここにおる姫子をだせっ!」
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