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「会長。おはようございます」 「っ、お、おはようございます…」  声をかけられ返さなければと思ったのか、一瞬息を詰めるが動揺の現れか、普段からの態度とは珍しく敬語で返される。 いつも堂々と皆の前に立ち、俺様だとかクールだとか言われている生徒会長だとは思えない狼狽えぶりに、失笑しつつ微笑んでしまう。 「可愛いなぁおい」 「か、かわ、か!」  目を見開きかを連呼する生徒会長にまたもや失笑してしまう。 彼は何だかんだ目を合わせてしまえば、こんな穏やかな日常は終わってしまうと思っていたが、案外今も楽しく穏やかに過ごせている。 が、しかし、もう一度大声、しかもはっきりと言葉が聞こえてくる。  驚き聞こえてきた方を見上げるが、体に衝撃が訪れ咄嗟に抱きしめる。 恐怖の色に染まった青い顔に自体を把握する。  要は生徒会長はあの問題児である編入生と何かがあり逃げていたのだろう。彼自身と同じか微かに低い背に現代っ子には珍しくしっかりと筋肉のついた、大人顔負け以上の高校生に抱きつかれたまましゃがんでいるのは辛く、そのまま持ち上げベンチへと座る、彼は自身の膝の上に生徒会長を置くと抱きしめ返す。 「ここに来る前に高級なツボを、編入してきた問題児が壊したと噂が流れていた。声が聞こえた位置からして、やっと風紀委員にとっ捕まったんだろうなぁ」 「風紀委員から聞いている。しかし…何故騒ぐのか俺には理解ができない」 「なんかあったのか?」
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