青い長椅子

1.

　なんてまたものんきに彼は考えていたが、まさか２週間以上雨の日以外遭遇するとは思っていなかったのである。

「会長もここが気に入ったのか…」

　ある時から生徒会長である彼の分まで手作りの弁当を用意し、テーブルにお供えするように置くようになっていた。
弁当箱をわざわざ二つ新しく買い、自分の弁当箱と生徒会長用の弁当箱におかずを詰め置いておくと、中身はどうなっているか知らないが、次の日洗った空の弁当箱が見覚えの無い巾着に入り、背もたれに結ばれていたので続けているというわけだ。
その日に取りにこれないので、彼は弁当箱は二つ買ったのだった。

　なんて密会が続いているが話したこともなければ、目を見たこともない。
彼は最近気づいたことであるが、早くも前の学校で何をしたのか、編入してきた生徒が自身と同じ一年生に現れてから、生徒会長はこちらに現れるようになったので、事情があるのだろうと微笑んで邪魔をしない程度に頭を撫でるのが日課になっていた。