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「いででででっ!!」
骨の髄まで締め付けてくるような痛みに、蓮は顔をしかめながら左手を見た。
数珠の内部で金色の光が灯っている。
原理は不明だが、これがどうやら痛みを引き起こしているらしい。
「こんなもの……!」
蓮がブレスレットを外そうと掴みに掛かる。
「あ、言い忘れてたんやけど、無理に外すと電流が──」
「うああぁぁ!!」
頭の中にあるものが全て弾け飛んでいくようだ。
──なにこれ。マジでなんなんだ。
蓮がブレスレットから手を離すと、電流も締め付けるような痛みも引いていった。
「言うたやろ、すぐに分かるて。
せやけど、ちょっと改良せなアカンなぁ。
さすがに設定してる威力が強すぎる──」
千百合の声が遠ざかり、視界も徐々に狭まっていく感じがする。
「もう訳わかんね……」
蓮の意識はプツンと途切れた。
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