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「我が名は閻魔大王。この閻魔庁を取り仕切っておる」
自分より遙かに背の低い女の子が、腰に手を当てえへん!と胸を張り、私はただ女の子を見下ろしていた。
「この者達が、やいのやいのとすまぬな」
「あ、いえ・・・・・・」
急に謝られ毒気を抜かれたように答えたが、後ろにいる大人達を見ると女の子を見て酷く怯えている。
あれ?閻魔大王って名乗ったような気がしたけど、閻魔大王って確かこう、でかくて怖いおじさんだったのでは。
「そうじゃ。現世の者達が思う閻魔大王というのは小夜子の思う者であろう。
だがあれも言ってみれば想像図。
地獄という場所柄、迫力というものが時には必要ゆえ、あぁなっているようなだけじゃ。
元々を辿ると色々バージョンもあるしの」
ある意味とても聞きやすいけど、そもそも言っていることがわからない。
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