第一章 ようこそ、地獄の閻魔庁へ

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「ここでの仕事は月に数回で良いのです。あくまでバイトと思って頂ければ。 大学生活が優先ですのでそれに配慮した無理の無いスケジュールを組みますし、夜の仕事となるため自宅または好きな場所から移動できるような配慮と送迎付き、夜仕事をしても身体に支障が出ないようにもします。 大学は京都で貴方の好みそうな大学と必ず縁が結ばれますし、むしろ京都の地が小夜子殿には合っているのです。 ここで亡者と向かい合うことはきっと多くの経験を積み、より深い人間として成長も出来るでしょう そしてこの地で出逢う理想の男性とラブラブになれる、最高だと思うのですが」 篁さんの言葉に私は頭を抱えた。 ラブラブなどという時代を感じさせる言葉が非常にうさんくさい。 だけど提示される内容は、あまりに魅惑的なものばかり。 なるほど、これが宗教勧誘の恐ろしさか。
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