第1話 運命の始まり

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 出雲もどうしたらいいのか悩んでいると、予鈴のチャイムが校舎内に鳴り響いた。その音を聞いたクラスメイト全員は緊張からか顔が強張っているようであった。 「緊張してきた……どんな先生が来るんだろうなー」  出雲やクラスメイト達がそんなことを考えていると教室のドアが静かに開いて、そこから男女二人の教師が入って来た。 「みなさんこんにちは。 私が担任の御手洗龍雅です。 そして、こちらが副担任の東雲藍先生です」  突然入って来た男女二人組の教師に驚いている生徒達だが、自己紹介を二人がしたことで始まったんだなと実感していた。龍雅は耳までかかる黒髪に端正な顔立ちをしていた。黒い眼鏡が印象的な優しい雰囲気を感じる。また、愛の方は小柄な体型ながらもそのスタイルの良さがスーツ越しからも分かり、茶色の肩にかかるまでの長さをしており、童顔な可愛らしい顔をしていた。 「みんなこんにちは! 只今紹介された東雲藍です! 今年から赴任しました。 みんなと同じ一年生なので、よろしくね!」 「はい、ありがとうございます。 面接試験で私とは会った人がいると思いますが、東雲先生とは初めてだと思うのでみんなで楽しく過ごしてくださいね」  龍雅が言ったように、出雲は面接試験に龍雅と会っていた。その際の質問にて使える属性魔法は何ですかという質問があった。その際に出雲は使える属性魔法はありませんと答え、生まれた時に淡い白色の光を纏ってましたと答えていた。龍雅はその答えを聞くと、目を見開いて驚いていたように出雲は感じていた。
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