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「……こっちは重役室なので静かにね」
結局、万久里にはやし立てられた私は、仕方なしに社内を彼に案内していた。
「あと何かあったら下の階の総務部に行けば色々教えてくれるから……」
「りょーかい」
二郎さんはそう言うと、フラフラとオフィスと逆方向に歩いていく。
「ちょ、ちょっと神野さん、そっちじゃ……」
「いいのいいの、休憩~」
「……はぁ」
私は彼が迷子にでもなったら責任押し付けられるのは私だ。私は仕方なしに、とぼとぼと彼の後に続いた。
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