序章

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序章

とあるさびれた神社。時は夕刻。人間は家路を急ぐ者が出てくる時間。草も鬱蒼(うっそう)と生い茂るこの神社に、参拝者は全くいない。はず、だった……。 「あの女、また(ここ)来たら承知しねえぞ……」 胡座(あぐら)をかいて、夕日と同じ色の髪をたなびかせる。 この口の悪い者が、この神社の神様だったりする。
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