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「桃色娘!離しやがれっ」
「いーーやーー!聞いてくれるまで離さない~~っ」
「だだっ子か!お前いくつだよっ」
「十七~~」
神の力を使えば簡単にふりほどける。だが、茜はそれはしなかった。
「だ~~~~っ!分かった、分かったっ!聞いてやるから離せって」
「そうこなくっちゃ!」
桃花にぱっと腕を離され、茜はよろつく。この変わり身の早さ。まだまだ子どもだ、と茜は内心呆れた。
「それでね、その子銀って言うんだ!」
「へえーー。ふーーん」
茜は適当に相づちを打ちつつ、桃花を鳥居の方へ誘う。そう、適当に返事をしていたのがいけなかった。
「ーーで、良いよね?茜」
「ああ」
「じゃあ、今度は銀も連れてくるねっ」
「あーーまだ来るのかっ?!」
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