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『やっと願いやがったな』
「…………え?」
頭の中で誰かの声が聞こえた。あの声はーー。
ーー茜…………?
桃花はひねった足をかばいながら、ゆっくり階段を下り落ちた銀の方へ近寄っていく。
「銀、銀?大丈夫?痛いとこ、ない……?」
「う、うん桃ちゃん。僕ケガしてないよ」
そう言って、銀はブレザーのジャケットとズボンに付いた葉っぱを払う。
にっこり笑う銀に桃花は胸を撫で下ろす。
「良かった!」
桃花は銀に抱きついた。
ーーありがとう、神様……。
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