桃色娘

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これだけ二人がぎゃあぎゃあ騒いでも。嫌な顔をする者はいない。何故なら誰もいないから。 「めんどくせえから、早く何か願えよ」 「願え願えってしつこいなっ!あんた何様よっ?!」 「神だが?」 「………………は?」 先ほどまでの勢いは収まり、桃花の身体はぴしりと固まり口はあんぐり。 「こんな失礼な奴が神様とか嘘だ、とか思ってるな?」 「心読むなーーっ」 「空も飛べるぞ?見たいか?」 「もういいもういい。信じるからっ」 「つまんねぇ……」 「で?願いは何だ?」 「話戻ったっ」
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