桃色娘

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大きなため息を一つ吐くと、神様は桃花に説明した。 「良いか?俺様は働きたくないんだ。お前の願い事叶えてやるから、もう(ここ)には来るな」 「嫌だね」 「…………は?」 まさか断られるとは思っていなく、神様は眉をひそめる。眉間には(しわ)が寄っている。 「ウチは願い事を叶えてほしいんじゃない。だって、そしたらどうしてーー」 「どうして……?」 「……………………何でもない。とにかく、また来るからなっ!」 人差し指を神様に突きつけ、社から遠ざかっていった。 ーーまた来るって、マジかよ……。 勘弁してくれ、と途方に暮れる神様だった。
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