9人が本棚に入れています
本棚に追加
誰かのためにと拾ってしまったけれど…、探しに戻ってきていたら可哀想なことをしたかもしれない。
今頃探し回っているかもしれない…。
「…やっぱ拾うんじゃなかったな」
そう口にした時、ふと目に入ったのはボロボロの女性。
僕の目の前を歩く、大きいサイズの白いTシャツにジーパン。お世辞にも綺麗とは言えない。
長く伸びた髪は、ボサボサのまま放置だ。
彼女は、僕と同じ場所を目指していたらしい。
僕が交番に入ると、彼女は泣いていた。
「どこ…ねぇ!私の、ネックレス…!」
ネックレス…?
最初のコメントを投稿しよう!