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「アラタ、こっち向いて?」
何サイズだか知らないがバカでかいベッドの端っこで、俺は初めてシュウさんに背を向けている。
「本のこと、まだ怒ってるの?」
「怒ってないです。」
「じゃぁこっち向いてよ。」
「……です…」
「なに?」
「恥ずかしいんです!」
そうだ、俺は今猛烈に恥ずかしい。
「だから、本のこと?」
「ちがっ、それも、そうですけど、ミズキと飲んだ時、俺酔っ払って……その……」
「あー……ミズキくんから何か聞いたのか。」
「……!」
「何も、恥ずかしがることなんて無いんじゃない?」
「俺ばっかりシュウさんにみっともない姿見せて。」
「みっともないなんて。可愛かったよ。」
「うそだ。」
「嘘じゃないさ。まぁでも……」
「なんですか?」
「アラタは俺のいないとこでお酒飲んじゃ駄目だな。可愛すぎるから。」
「可愛くない。」
「可愛いよ。」
「もう!可愛く無いですってば!」
思わず振り向くと、シュウさんとバチっと目が合ってしまった。
「やっとこっち向いてくれた。ほら、おいで。アラタがそんなに遠くにいたら、俺眠れないよ。」
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