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目が覚めると、俺の手を握って眠っていたはずの北川秋の姿は無く、かわりに俺の背中にあたたかい毛布がかけられいた。 ふわり、良い香りがする。 この香りを初めて感じた時からほんの1ヶ月程しか経っていないはずなのに、俺はそれがずいぶんと昔のことに感じられて懐かしい気持ちになった。 キッチンカウンターの向こうに、北川秋が立っていた。 「おはよう。」 「おはようございます。」 「紅茶、飲む?」 「はい、いただきます。」
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