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「申し訳ありませんでした!!」
次の日。
打ち合わせに来た佐々木さんに深々と頭を下げる。
「いえいえ、ぼくはなにも。」
佐々木さんはほんとに全然気にしてない風だ。
こんな良い人に俺、苦手とか勝手に思って。情けない。
「大丈夫ですから、頭をあげて下さい。それに…ちょっと面白かったですし。」
と、佐々木さんがクスクス笑って言う。
「佐々木さんも俺の酷い姿見たんですか??」
「いや、違います違います。僕は何も見てないですよ。僕が面白かったのは北川先生です。電話ごしにもバタバタしてるのが伝わってきて。あんなに焦ってる先生、初めてでした。」
「僕が言ったって内緒ですよ。」と笑って、佐々木さんは帰って行った。
シュウさんが慌ててたって、どういうことだ?
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