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「おい、アラタ起きろ。なんか北川さん迎えに来るってよ?」 「んー?」 「ほら、とにかく店出るぞ。立てるか?」 「立てるよぉ」 脚がもつれてうまく歩けない。 「あぶねーな。はい、肩つかまって。」 「んふふふ、ミズキは優しいな。」 「おいちょっと体重かけるな、重い、転ぶころぶ…っ!」 倒れる!というところで、誰かがアラタを俺から引き剥がしてかかえあげた。 !? 「あ、シュウさんだぁ。」 「ミズキくん、だっけ?北川秋です。アラタがお世話になったね。」 「あ、いえ、俺は何も。」 「な?ミズキ、シュウさんかっこいいだろ?世界一綺麗な顔だよな。」 「お、おう。」 「もう大丈夫。アラタは責任持って連れて帰るよ。ありがとう。これ、お会計これで足りるかな?今度改めてお礼させてね。佐々木君にも。」 「はぁ。」 「シュウさん、俺、シュウさんのこと大好き。」 「うん。アラタ、続きは家でね。それじゃミズキくん、またね。」 「ミズキぃまたなー」 「おー……」 「……で、お姫様抱っこっつーの?してさ。アラタはアラタでこれでもかっていうくらい顔くっつけて、『シュウさんかっこいい』『シュウさん大好き』って。北川秋もにこにこしちゃってさ。ここでキスするのか??ってくらい。俺にはちょっと牽制?して。」 「うそだ…」 「嘘じゃねーよ。なんだかんだガチガチの両想いじゃねーかと思ったよ、俺は。」
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