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あ~あ 言っちゃった
「だったら聞くがね? そんな幸運な命を なぜ落したんだ?」
沼の神は 意地悪そうな目つきで そう聞き返してきた
「何の苦労もなく うまくいく人生に飽きただけさ」
坂下は つい そう うそぶいた
「そうか! だったら話は早いな じゃあ今度は何をやっても うまくいかない寂しい命を生きてみるんだな」
沼の神は そう言って 手のひらに のっていた 一番小さな汚い色のハート型のおはじきを 坂下に向かって ポイッと投げつけた
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