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放課後。冬児からメッセージが届いているのに気づく。
『時間あったら飲み行こう』と送った返信だ。
『明日ならいいよ』よかった。
しばらくしてたくからも、
『むらからのお誘いなんて珍しいね。俺も明日オッケーだよ』と返信がきた。
時間と場所を連絡して2人に了解をもらった。
翌日—
1度帰って着替えてから出かける。
ちょうど店の前で2人と会う。
「おつかれ」2人の顔を見るとなぜだかほっとする。
店内は平日のため、さほどの混雑はなかった。
奥のテーブル席に座り、とりあえずビールで乾杯する。
「さぁて 何があったの?」たくが、早速本題に突っ込んでくる。
「誘われた時、なんかあったかな?と思ったけど、顔みたら明らかに良くない話だよね?」冬児にもわかるほど、俺落ちてたのかなぁ。
「実はさ」と、偶然佐倉さんに話かけられたことから、先日のことまでをざっと話す。
「俺さ、かなり好きになってたみたい」と本音も吐き出す。
一呼吸くらい置いて、
「俺実はさ パン屋行ってみたんだよね」とたくが言った。
「あっ俺も」と冬児も言った。2人の行動力に改めて驚く。
「夕方行ったんだけどさ、若い子2人いて、思わず名札みちゃった(笑)」
「何やってんだよ(笑)」ナンパかよ。と茶化す。
「2人ともかわいかったけど、佐倉さんだっけ?あれはむらが好きになるタイプの子だわ」
「俺もそれ思った」たくの感想に、冬児ものっかる。
「しっかり目をみてにっこり笑って。ああいう子むら好きそう」
「な? しかも俺のこと好きかも?って思わせちゃう雰囲気あるし。純粋そうっていうか」
わかるぅーとか2人で盛り上がる。
「俺、彼女といったんだけど昼間だったから、おばさんと男の人と佐倉さんがいたんだよね」冬児は指折り3人をカウントした。
「彼女もさぁ、どの店員さんも感じいいね って気に入ったみたい」
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