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「遅ーい!!」
庭園に行くとリリーシアがもう来ていた。が…
「リリーシア様、どうしてその様な所に…!
動かないで下さい!今そちらに行きます!」
「リリーシア、凄いじゃないか!
もう乗りこなしてるのかぃ?」
慌てるエリオットに楽しそうなデュラン。
「大丈夫よ、エリオット。ここはとても快適よ!
デュラン兄様もここに来る?」
「いやいや、ここで見てるのが楽しいよ」
「デュラン様!今回こそは止めて下さい!
スパークル!低くなれ!」
「あらダメよ。そんな言い方ではスパークルは言う事をきかないわ」
余裕のリリーシアがどこに居るかと言うと、スパークルの背中の上なのだ。
優に2メートルはありそうだ。
「リリーシア、エリオットに下着を見られるぞ」
「なっ!デュラン!!」
「大丈夫よ!ドレスの下はカボチャパンツよ!残念でした〜」
リリーシアはスパークルに跨って座っていたのだ。
カボチャパンツとは、見られても大丈夫なズボンタイプの下着の事だ。…見た目が悪く、普通の女性は絶対履かないタイプの物だ。
お姫様とは誰の事だろう?
「あぁ、それは色気が無いね…」
デュランが心底残念そうに言う。
「じゃあ、ちょっと外に行ってみるわね!
この子ならすぐ見つけられるでしょ?」
リリーシアはそう言うとスパークルに城壁の向こうを指差して見せる。
すると、スパークルは城壁に向かって行き、その城壁を手足の吸盤で登り始める。
「ジャンプかと思ったら、そうやって登れるのね!
優しい子!これなら下りる時も心配無しね!」
リリーシアのはしゃいだ声が高い所から降って来る。
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