第一章 星術と魔術

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「…という論文を1年前に『朝倉教授』が発表して星術の利用範囲が広がったというわけです。」 ここは王立北条学園高等学校の2年A組の教室である。 北条学園高等学校はこの北条王国でも偏差値がトップレベルで、全国から優秀な学生が集まる。 そしてA組はその中でも優秀な生徒を集めた選抜クラスなのである。 教室とは言っても広さは、所謂講堂と言っても遜色ないほどの広さがる。 机は一人につき超高級なタブレットと空間モニターが内蔵されていて、この教室の特別性を物語っている。 「それでは”朝倉教授“にこの論文の概要について直接お話ししてもらいましょうか」 教壇で生徒たちに向けて教鞭をとっている先生は一人の生徒を指名し、教壇に立つように促した。 「ローレンス先生、その呼び方は辞めてくださいと何度も言っています。  そんな呼び方をされなくても必要があれば話しますから。」 緩い天然パーマがかかっている黒髪を、重めのマッシュヘアーに整えている少年は教壇を目指して歩き出す。
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